アトランタの子供病院(CHOA):PICU入院の様子

アメリカ 子ども 入院 PICU
アトランタには、Children’s Health Care of Atlantaという大きな子ども病院があります。
通称CHOA(チョア)と呼ばれていて、アメリカ国内で最大規模の小児医療のグループになります。

子どもが健康でいるのが一番ですが、病院のお世話になることはでてくると思います。
今回は、入院した場合どのような様子なのか、を実際の体験を元にお伝えします。

※この記事は個人的体験をもとに、「いち利用者の家族として」病院の様子をお伝えするものです。
アメリカの他の地域や状況によって変わることもあると思いますのでご了承ください。

入院までの流れ

病院に行かなくてすめばベストですが、緊急事態はいつ起こるかわかりません。
なにかあった時のために、救急の際の搬送先の病院の場所、電話番号など、事前に情報収集などをして備えておきましょう。

入院が必要な場合は、緊急の場合が多いかと思います。場合によっては少し時間に余裕があるケースもあるので、
入院パターンとしては主に以下のパターンがあると思います。

平日昼間の場合:

パターン1:かかりつけの医者=>ER=>場合によって入院
パターン2:Urgent Care=>ER=>場合によって入院
パターン3:ER=>場合によって入院※

夜や週末など、時間外の場合:

(パターン4:Urgent Care=>ER=>場合によって入院)
パターン5:ER=>場合によって入院※

私たちは3,4,5のパターンを経験しました。

ER(救急)からの入院

昼間は元気だった子供が夜中に急に具合が悪くなることもあります。
朝になってかかりつけのお医者さんに診てもらうまで待てない場合は、
ER(救急)に駆け込むことになります。

ERに駆け込むような状況はとても心配になるかと思いますが、リソース(人、設備など)が揃っているという意味では
安心材料になるかと思います。

ERの中の様子

CHOAのScotish Riteの救急は24時間なので、込み具合の時間の波はありますが、いつでも忙しく慌ただしい感じです。
ERに到着するとお子様の状況など質問をされて、順番を待ちます。
こちらは心配だし落ち着かない状態ですが、病院のスタッフは慣れているからか冷静で、温度差に戸惑う感じもしましたが、
冷静で的確なところが安心感を与えてくれるというのもあるかと思います。

状況に応じて、すぐに診てもらえる場合もありますが、日によって違いますが待ち時間はあります。
心配なのでとても長く感じますが、状況を説明できるように備えましょう。

診察後

診察を受けたら状況によって入院になります。場合いよってはERから家に帰って様子をみる、ということもありますが、
一晩様子を見るために入院ということもあります。
CHOAの場合は、PICU(集中治療室)も一般病室も簡易ベッドがあって泊まれるようになっています。
病院に泊まらないのが一番ですが、個室でシャワーも浴びることができます。

PICU(小児集中治療室)の様子

CHOAのPICUは全部で74床あります。

ココチェック

PICUのユニット(部屋)は全部ガラス張りになっています。
何かあった時に外から見えるように、という意図なんだと思います。

カーテンがあるので、プライバシーは保てるようになっていますが、人が出たり入ったりするので落ち着かない環境ではあります。

担当チームですが、症状によって変わってくるかと思いますが、医者とナースとテック担当、
と3~5人のチームでシフトで1人の患者を担当するイメージです。

例えば呼吸器系のトラブルで入院した場合であれば、

小児科医、呼吸器の専門医、ナース、呼吸器のナース、それにPT(physical therapis)といったところです。
これらのチームが数時間おきに入れ替わり立ち替わり入ってくる感じです。

医療チームに加えて、食事のデリバリーや部屋の清掃などもあるので、ひとつのシフトで最大7人くらいが
ひとりの患者を担当する、というイメージかと思います。

PICU入院中できること

入院中は患者の健康状態によって波があるので、ERに駆け込んで検査や治療がひと段落着くと、
付き添いの家族は時間を持て余す感じになります。

【PICUの部屋でできること】:

テレビ、シャワー、トイレ、宿泊、食事(3食)

【PICUのフロアにあるもの】:

家族用のラウンジ、電子レンジ、コーヒー、冷蔵庫

【CHAO内でできること】:

カフェテリアでの食事、子ども用にぬいぐるみや花、本などの買い物、
スターバックスなどの軽食、子ども用の遊び場

ざっとこんな感じで気分転換で病院内で時間を過ごすことはできます。

退院できるまでは心配なので、実際には部屋を出ることはあまりないかもしれませんが…。

入院中の食事

患者本人にとっても入院中の食事は数少ない楽しみのひとつです。
CHOAの場合、メニューの中から選んで朝昼晩の3食デリバリーをしてくれます。

追加料金で付き添いの親も食べることができますが、食事は大人向けですので、
子どもが小さい場合はあまったものを親が少し食べる、というイメージかと思います。

オーダーしてからデリバリーまで1時間くらいかかるので、タイミングを考えてオーダーする必要がありますが
味は以外に悪くないかと思います。

患者さんへのメッセージ

入院中にメッセージが届くと、とても励みになります。CHOAでは入院中の子どもに向けて
メッセージを送ることができます。(Smilegram) 日本語で送ることもできます。
クラスのお友達みんなのメッセージだったり、入院している子どもに届くと喜ばれます。
治そうと頑張っている子どもがお友達からのメッセージを見て笑顔になるのはつかの間のホッとする瞬間です。

入院は家族で体力勝負

入院は子ども自身もそうですし、家族も体力がいります。親としてはなんとかしてやりたいけど、
見守るしかない(手が出せない)という意味では余計にストレスに感じる部分もあると思います。
ですので、泊まっても寝られなかったり、食べられなかったりするかもしれません。
ですが、看病で疲れてしまって倒れたら子どもも不安になると思います。
難しい状況の中でもできるだけ睡眠と食事をとるようにしましょう。

まとめ:もしもの時に備えましょう

今回はChildren’s Health Care of Atlanta (CHOAチョア)の入院の様子をお伝えしました。
個人的に何度もお世話になっていて、病院での手厚いサポートをありがたく感じています。
病院にお世話になりたくないですが、もしもの時に備えてこの記事が少しでも参考になれば幸いです。